介護夜勤の給料はどれくらい?施設・雇用形態別に紹介!

 

介護夜勤は夜勤手当がつくため給与が上がりやすく、昇給を目指す方にはおすすめの働き方です。

この記事では、施設ごとの特徴や給料の目安を解説します。また、介護夜勤のタイムスケジュールやメリット、デメリットも併せてご紹介します。

目次

介護夜勤の給料はどれくらい?

まずは施設別の介護夜勤による収入目安を見てみましょう。

施設形態

正社員

パート・アルバイト

平均給与額(月給)

平均給与額(年収) 平均給与額(月給) 平均給与額(時給)

実労働時間数

特別養護老人ホーム 361,890円 4,342,680円 147,470円 1,360円 108.4時間
介護老人保健施設 350,380円 4,204,560円 153,230円 1,399円 109.5時間
介護付有料老人ホーム(特定施設) 339,510円 4,074,120円 148,070円 1,391円 106.4時間
訪問介護事業所 314,440円 3,773,280円 115,290円 1,621円 71.1時間
グループホーム 303,800円 3,645,600円 144,140円 1,403円 102.7時間
通所介護事業所 294,980円 3,53,9760円 118,700円 1,253円 94.7時間
通所リハビリテーション事業所 315,020円 3,780,240円 135,860円 1,288円 105.4時間
小規模多機能型居宅介護 303,760円 3,681,120円 122,120円 1,277円 95.6時間
介護療養型医療施設 329,850円 3,958,200円 152,880円 1,316円 116.1時間
介護医療院 323,950円 3,887,400円 136,730円 1,273円 107.4時間

参考:厚生労働省 令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果

特別養護老人ホーム

特別養護老人ホームは「介護老人福祉施設」とも呼ばれ、多くは自治体や社会福祉法人が運営する公的な施設となっています。要介護3以上の介護度が高い方が入所するため、業務内容は入浴や排泄介助などの身体介護が多くなります。

利用者の身体に触れる介護は基本的に介護資格を保有していないとできませんが、利用者の体に触れない業務は無資格でも可能です。

正社員の場合

特別養護老人ホームで正社員として働く場合、月の平均給与額は361,890円で、平均年収は約434万円となっています。利用者の介護度が高く、身体介護が業務の大半を占めるため、平均給与額や年収は他の施設よりも高くなっているのが特徴です。

パート・アルバイトの場合

特別養護老人ホームでパート・アルバイトとして働く場合、平均時給は約1,360円、実労働時間数は約108時間で、平均給与額は147,470円となっています。

介護老人保健施設

介護老人保健施設は、自宅での生活に戻ることを目的にリハビリや医療ケアを受けて過ごす介護保険施設です。医療法人や社会福祉法人などが運営しています。

すでに病状が安定している利用者が多いですが、医師が常駐しその管理のもとで看護や介護を受けることができます。理学療法士や作業療法士などのリハビリスタッフも勤務しており、他職種の人たちと連携して働くことが特徴です。仕事内容は利用者の要介護度や担当業務により変わります。

正社員の場合

介護老人保健施設で正社員として働く場合、月の平均給与額は350,380円で、平均年収は約420万円となっています。

パート・アルバイトの場合

介護老人保健施設でパート・アルバイトとして働く場合、平均時給は約1,399円、実労働時間数は約109.5時間で、平均給与額は153,230円となっています。

介護付有料老人ホーム

介護付有料老人ホームは民間企業が運営していることが多く、年齢制限はあるものの介護が不要でも入居可能な施設が多くあります。一方、介護の必要度や医療の必要性が高くなると退去しなければならない施設もあります。

正社員の場合

介護付有料老人ホームで正社員として働く場合、月の平均給与額は339,510円で、平均年収は約407万円となっています。利用者の介護度が比較的低い施設の場合、体力仕事が多くないわりに平均給与が高くなるのでおすすめです。

パート・アルバイトの場合

介護付有料老人ホームでパート・アルバイトとして働く場合、平均時給は約1,391円、実労働時間数は約106.4時間で平均給与額は148,070円となっています。

訪問介護事業所

訪問介護事業所の特徴は、自宅で生活している利用者の訪問介護サービスと集合住宅用への訪問介護サービスの2種類のサービスがあることです。

利用者ごとに担当ヘルパーが1〜2人程度割り当てられることが多く、訪問型のため業務は夜勤よりも日勤、もしくは夕方から夜にかけての時間が多くなります。利用者の方の介護度はさまざまですが、今後の制度改正によって将来的には要介護者のみが利用する事業所となる予定です。

正社員の場合

訪問介護事業所で正社員として働く場合、月の平均給与額は314,440円で、平均年収は約377万円となっています。施設のようにチームケアやチームで業務にあたるわけではないため、自分のペースで働くことが可能です。

パート・アルバイトの場合

訪問介護事業所でパート・アルバイトとして働く場合、平均時給は約1,621円、実労働時間数は約71.1時間で平均給与額は115,290円となっています。利用者の生活援助であれば調理や掃除などが主な業務で、身体介護がないため体力的にも負担が少なく、無資格でも携わることが可能です。

グループホーム

グループホームは認知症の高齢者向け施設です。9人までの少人数を一つの単位とするため特別養護老人ホームや介護老人保健施設と比べると規模は小さめで、働くスタッフも少人数であることが特徴です。

認知症の進行を遅らせるようにケアをするため、入居者の方と一緒に食事を作ったり家事などをしたりと、アットホームな雰囲気で働けます。

正社員の場合

グループホームで正社員として働く場合、月の平均給与額は303,800円で、平均年収は約364万円となっています。

パート・アルバイトの場合

グループホームにパート・アルバイトで働く場合、平均時給は約1,403円、実労働時間数は約102.7時間で、平均給与額は144,140円となっています。

通所介護事業所

通所介護事業所、通称デイサービスは、自宅に住む高齢者が日中を過ごす施設です。利用者を自宅まで迎えに行き、施設で食事や入浴、レクリエーション、機能訓練などをおこないます。

また、外出が難しくなった高齢者を外に連れ出し、孤立感を解消する目的もあります。そのため、デイサービスで勤務する場合はケアだけでなくレクリエーションの企画や運営も業務内容に含まれます。

「デイサービス」はその名の通り日中の勤務が基本です。ただし「お泊りデイサービス」などと呼ばれる宿泊サービスを提供している施設では夜勤がある場合もあります。

正社員の場合

通所介護事業所で正社員として働く場合、月の平均給与額は294,980円で、平均年収は約354万となっています。

パート・アルバイトの場合

通所介護事業所でパート・アルバイトとして働く場合、平均時給は約1,253円、実労働時間数は約94.7時間で、平均給与額は118,700円となっています。

通所リハビリテーション事業所

通所リハビリテーション事業所、通称デイケアは、医療ケアが必要な方やリハビリの必要性が高い方が通う施設です。病院や診療所、介護老人保健施設などが運営し、介護職以外に医師や理学療法士、作業療法士なども勤務しています。

正社員の場合

通所リハビリテーション事業所で正社員として働く場合、月の平均給与額は315,020円で、平均年収は約378万円となっています。

パート・アルバイトの場合

通所リハビリテーション事業所でパート・アルバイトとして働く場合、平均時給は約1,288円、実労働時間数は約105.4時間で、平均給与額は135,860円となっています。

小規模多機能型居宅介護

小規模多機能型居宅介護は比較的新しい介護サービスで、デイサービスを中心に必要に応じて「訪問介護」や「泊まり」などに複合的に対応します

正社員の場合

小規模多機能型居宅介護で正社員として働く場合、月の平均給与額は303,760円で、平均年収は約368万円です。

パート・アルバイトの場合

小規模多機能型居宅介護でパート・アルバイトとして働く場合、時給は約1,277円、実労働時間数は約95.6時間で、平均給与額は122,120円となっています。

介護療養型医療施設

介護療養型医療施設とは、重度の要介護者が医療処置やリハビリを受ける施設です。医療処置に対応するため、看護師の人員配置が他の施設より多く配置されていることが特徴です

正社員の場合

介護療養型医療施設で正社員として働く場合、月の平均給与額は329,850円で、平均年収は約396万円となっています。

パート・アルバイトの場合

介護療養型医療施設でパート・アルバイトとして働く場合、時給は約1,316円、実労働時間数は約116.1時間で、平均給与額は152,880円となっています。

介護医療院

介護医療院は医療機能と生活施設の両方を備えた施設で、施設の利用者は長期的な医療と介護の両方が必要な高齢者です

正社員の場合

介護医療院で正社員として働く場合、月の平均給与額は323,950円で、平均年収は約388万円となっています。

パート・アルバイトの場合

介護医療院にパート・アルバイトで働く場合、平均時給は約1,273円、実労働時間数は約107.4時間で、平均給与額は136,730円となっています。

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求人の画像です
給与
パート・アルバイト 日給 24,000円~24,000円
勤務時間
21:00~翌9:00
仕事内容
府中市にある男性のご利用者様のお宅に訪問して身体介護、生活援助をお願いいたします。
(勤務時間:月曜日の21:00~火曜日の9:00)
※別室で仮眠もできます。
住所
東京都 町田市 小山町2598-5 メゾンファミーユⅤ101
京王相模原線 多摩境駅 から徒歩6分

高収入が狙える介護夜勤の仕事内容は?

次に、介護夜勤の仕事内容についてご紹介します。

タイムスケジュール例

施設や職場によって介護夜勤の業務スケジュールはさまざまですが、一般的な夜勤のスケジュールは以下のようになっています。

16:00 出勤:日勤から業務の引継ぎ、状況に応じてサポート業務

17:00 夕食準備・食事介助、服薬介助

18:00 口腔ケアなど。入居者の方の自由時間

20:00 就寝準備、トイレ介助やおむつ交換

22:00 消灯

23:00 見回り、トイレ介助、おむつ交換

24:00 事務作業

01:00 休憩、軽食や仮眠

03:00 見回り、トイレ介助やおむつ交換、寝返りサポートなど

05:00 起床、着替え、身だしなみ、トイレ誘導など

06:00 朝食準備、バイタル測定

07:00 朝食、食事介助、服薬介助

08:00 口腔ケア、朝食片付け

09:00 介護記録の作成、日勤スタッフへ引継ぎ

10:00 退勤

勤務時間

介護夜勤の勤務時間は主に16時~翌10時の2交代制と22時~翌7時の3交代制が一般的です。施設によって多少前後はありますが、2交代制では16時間勤務、3交代制では8時間勤務と勤務時間が異なります。休憩時間は共に1時間程度の施設が多いようです。

特に2交代制の場合は仮眠が取れる時間がありますが、施設によっては仮眠や休憩が取れないところもあるようです。休憩をしっかり取りたい方は、職員用の仮眠室の有無を確認し、夜勤スタッフが2名以上いる施設を選ぶことをおすすめします。

1ヵ月の出勤回数

1ヵ月の夜勤出勤回数は最大で月10~11回程度で、週2~3回のペースとなります。以下は一週間の参考スケジュールです。夜勤明け後は休みとなるため、夜勤明け後からしっかりと休むことで連休のような気分を味わうことができます。

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介護夜勤のメリット・デメリット

介護夜勤のメリットとデメリットについても見ておきましょう。

介護夜勤のメリット

介護夜勤の最大のメリットは、夜勤手当がつくため給料が高くなることです。これは正社員だけでなく、パートやアルバイト、派遣社員であっても同様です。

厚生労働省が発表した「2019年 介護施設夜勤実態調査結果」によれば、夜勤手当の支給額は1回4,000円~8,000円程度と施設によってばらつきがありますが、6,000円程度が相場となっています。

もう一つメリットとして挙げられるのは、夜勤明けの翌日は休みとなるため連休のような感覚が味わえ、プライベートの時間が増えることです。夜勤明けに通常の休みも重なった場合、次の出勤までに2~3日間空くことがあります

また、日勤と夜勤が混ざり合う働き方の場合はどうしても生活リズムが乱れるため体調を崩しやすくなりますが、夜勤だけを担当する夜勤専従スタッフの場合は同じ時間・サイクルの勤務時間となるため生活リズムが一定に保ちやすくなります。

介護夜勤のデメリット

介護夜勤のデメリットは昼夜逆転の生活になってしまうことです。特に夜勤専従の場合、生活リズムが一定に保ちやすい反面、家族や友人とのプライベートな時間が取りにくくなります。また、夜勤専従でない場合は体調を崩しやすくなるため、体調管理にも気をつけなければなりません。

また、デメリットというほどではありませんが、介護夜勤の手当の相場は一回あたり4,000円~8,000円と幅があるため、手当が安い施設に行ってしまうと大きな年収の差につながる可能性があります。

一回あたりの手当の差は数千円でも、1ヵ月に4回程度夜勤がある場合には数万円もの差が出てしまいます。条件を確認したうえで就業施設を決定することをおすすめします。

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給料の良い介護夜勤の選び方

せっかく介護夜勤で働くなら少しでも給料が高いところで働きたいですよね。ここでは給料が良い介護夜勤の選び方についてご紹介します。

施設で選ぶ

介護施設といっても、特別養護老人ホームなどの大きい施設からグループホームなどの少人数でアットホームな施設まで、さまざまな種類があります。また入居者の要介護度によっても業務内容は変わります。

たとえば、自宅で生活できるようなケアやリハビリを目的とした介護老人保健施設や介護度が高くなくても入居できる介護付有料老人ホームなどの場合、身体に接触する介助の必要が少ない利用者も多くいらっしゃいます。

その場合、肉体労働は意外と少なく、コミュニケーションやレクリエーション運営の業務が中心となることも多くあります

待遇で選ぶ

施設によっては、夜勤手当が充実しているぶん他の手当支給がない施設もあります。給料の良い介護夜勤の勤務先を選ぶためには、交通費が全額支給されるか、住宅手当や家族手当などが充実しているかも確認しましょう

また、パートの夜勤専従であったとしても、施設によっては昇給制度があったり正社員登用制度があったりする施設もありますので、ぜひチェックしてみてください。

夜勤業務は日中の介護よりも精神的・肉体的な負担が多くなります。福利厚生が充実した施設で働くことは、経済的なゆとりだけでなく精神的なゆとりにもつながります。

雇用形態で選ぶ

雇用形態は主に、正規職員の正社員と、パート・アルバイト・契約・派遣社員などの非正規職員の2種類に大別されます。正規職員である正社員は、拘束時間や責任が増える一方、一定の給与や保険、福利厚生などが期待できます

一方、非正規職員の場合は給与などの待遇が下がる一方、業務内容や責任の範囲は限定的です。ご自身に合わせた雇用形態を見つけましょう。

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介護夜勤は未経験・無資格でもできる?

介護夜勤に興味はあっても、未経験・無資格で働けるのか疑問に思う方もいらっしゃると思います。実際、現場の雇用条件やどうなっているのでしょうか。

介護夜勤は未経験・無資格でも可能

介護の夜勤業務は未経験でも可能です。また資格の有無も法律では定められていません。日勤の業務や研修を通じて介護の知識や技術を身につけ、緊急時の対応などをマニュアルなどで把握できれば、未経験・無資格であっても夜勤で働くことはできます。

日勤からスタートするのが一般的

無資格・未経験のスタッフにいきなり夜勤業務を一人で任せる職場はほとんどありません。まずは業務に慣れるために一ヵ月から3ヵ月程度日勤で働き、仕事内容を把握してから夜勤を任されるケースが多いようです。

資格が必要な場合もある

利用者の身体に触れる介護業務は資格がなければできません。入浴介護や排泄介護、食事介護などをおこなう際は、介護福祉士や介護職員初任者研修、介護職員実務者研修などの資格が必要です。

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また、複数人体制で夜勤をおこなう施設であれば、経験が浅くても他のスタッフがいることで安心して夜勤業務にあたれます。ぜひ一度、「介護求人ネット」で自分に見合った求人情報を探してみてください。

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