介護職の資格の種類はどれくらい?18の介護資格と取得難易度を詳しく紹介

 

介護職には、介護職員初任者研修や介護福祉士実務者研修など、取得すると有効な多くの資格が存在します。資格がなくても介護の仕事に就くことは可能ですが、持っていると役に立つ資格や昇給につながる資格もあります。

この記事では、介護職に関わる資格について解説します。

目次

介護職の主要資格

では、介護職として働くために主要となる資格を、取得お難易度も併せてご紹介しましょう。

介護職員初任者研修

「介護職員初任者研修」は介護職の入門資格です。この資格を保有していることで、介護の基礎知識やスキルがあることを証明することができます。介護職員初任者研修を保持していることで採用時に有利になったり、給与が優遇されたりすることもありますので、まずはぜひ取得していただきたい資格です。

介護職員初任者研修の資格を取得するためにはスクールに通い修了試験に合格する必要がありますが、介護職未経験や無資格の方でも取得することができます。

介護職員初任者研修の取得難易度

難易度:★

介護職員初任者研修の取得難易度は、介護関連の資格の中でも低い位置にあります。介護の経験や他の資格がなくても取得できる資格で、標準受講期間は約1~4ヵ月程度です。130時間のカリキュラムを修了することで取得できるためハードルが低く、取得しやすい資格だといえるでしょう。

介護福祉士実務者研修

介護職員初任者研修の上位資格にあたるのが「介護福祉士実務者研修」です。介護業務における痰(たん)の吸引をはじめ、医療的ケアなどのスキルを身につけることができます。また、資格取得によりサービス提供責任者としても従事することができます。

国家資格である介護福祉士を目指すためには、介護福祉士実務者研修の修了が必須です。

介護福祉士実務者研修の取得難易度

難易度:★★

介護福祉士実務者研修は初任者研修の上位資格ではありますが、実は介護福祉士実務者研修に試験の実施義務はありません。

標準受講期間は約1~6ヵ月程度で初任者研修よりは時間を要しますが、試験がないぶん取得難易度はあまり高くありません。ただし、学習内容の理解度をはかるため、スクールによっては試験を実施しているところもあります。

介護福祉士(国家資格)

介護職唯一の国家資格である「介護福祉士」は、介護職のキャリアパスの中でも上位にあたる資格です。介護福祉士の資格を保持することで、介護現場でリーダーやサービス提供責任者、生活相談員になることができます。

介護福祉士(国家資格)の取得難易度

難易度:★★★

介護福祉士は介護職に関する資格の中でもやや高めの取得難易度となっています。試験に合格するだけで取得できるものではなく、福祉系の高校や養成所に通うか、実務経験を積むなどの受験資格を満たす必要があります。

働きながら介護福祉士を目指す場合なら、介護施設での実務経験を3年以上積み「介護福祉士実務者研修」を修了することで受験資格を満たすことができます。さらにその後、国家試験に臨み合格しなければなりません。

また、「介護福祉士実務者研修」の取得にはスクールに通う必要があります。受講期間は約1~6ヵ月程度です。実務者研修資格をまだ保有していない方には受講することをおすすめします。

ケアマネジャー(介護支援専門員)

介護支援専門員は介護系資格の中で最も上位の資格です。

ケアマネジャーは介護の実務をおこなうのが本来の業務ではなく、介護福祉士や実務者研修修了者などをまとめ、ケアプランを作成する役割を担います。ケアプランとは、介護が必要な施設利用者の心身の状態や周囲の環境などを考慮し、適切な介護サービスを選択・計画したものです。

ケアマネジャーはいわば介護のコーディネーターとして、介護を必要とする方やご家族の方へケアプランを提案します。さらに、施設の利用者が事業所に伝えづらいことを代弁して意見を伝える場合もあります。

ケアマネジャー(介護支援専門員)の取得難易度

難易度:★★★★★

ケアマネジャーの合格率は約10%程度で、介護職に関連する他の資格と比較して合格率が低く、難易度が高い資格です。資格取得のための標準受講期間は約3~6ヵ月程度ですが、受験をするための実務経験が最短5年必要となります。

レクリエーション介護士

「レクリエーション介護士」は介護職の資格の中では新しい資格で、レクリエーションの知識やスキルを身につけ介護の現場で活用します。ただし、この資格だけでは介護職のキャリアアップにはつながりにくいため、他の介護系の資格と合わせて取得することをおすすめします。

レクリエーション介護士の取得難易度

難易度:★

レクリエーション介護士の資格を取得するためには、認定講座を受講し、修了試験に合格する必要がありますが、介護職未経験の方でも資格の取得が可能です。標準受講期間は約一週間程度からと受講期間も短く、難易度もかなり低いため、取得が容易な資格となっています。

介護予防運動指導員

「介護予防運動指導員」とは、高齢者の方向けに筋力トレーニングや運動を指導し、身体ケアをおこなうためのスキルを証明する資格です。

介護予防運動指導員の取得難易度

難易度:★

「介護予防運動指導員」の取得難易度は低い部類に入ります。試験の合格率は公表されていませんが、おおよそ90%以上の人が合格しているとされています。試験は修了試験という位置づけであり、落とすための試験ではありません。したがって、試験は学習した内容の復習の要素が強く、決して難しく考える必要はありません。

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給与
パート・アルバイト 日給 24,000円~24,000円
勤務時間
21:00~翌9:00
仕事内容
府中市にある男性のご利用者様のお宅に訪問して身体介護、生活援助をお願いいたします。
(勤務時間:月曜日の21:00~火曜日の9:00)
※別室で仮眠もできます。
住所
東京都 町田市 小山町2598-5 メゾンファミーユⅤ101
京王相模原線 多摩境駅 から徒歩6分

福祉用具専門相談員

「福祉用具専門相談員」は、福祉用具の選び方や使い方をアドバイスする専門職です。介護が必要な高齢者や障害者が福祉用具を利用する場合、身体の状況や家庭環境などによって適切な用具は異なります。本人や家族の希望を把握しながら、状況に合わせて福祉用具についてアドバイスをする役割を担います。

福祉用具専門相談員の取得難易度

難易度:★

福祉用具専門相談員の取得難易度は高くはありません。標準受講期間は約1.5ヵ月程度で、厚生労働大臣が指定する講習会を受講することで資格が取得できます。

喀痰吸引等研修

喀痰吸引等研修は、痰(たん)の吸引や経管栄養をおこなえる介護職員を養成するための研修です。研修は基本研修と実地研修の2つの研修に分かれており、取得には両方の研修を修了する必要があります。研修を通じて、医師の指示や看護師との連携により痰の吸引や経管栄養が実施できるようになります。

喀痰吸引等研修の取得難易度

難易度:★

喀痰吸引等研修の取得難易度は高くはありません。正答率9割以上と高い合格基準ではありますが、講義の内容に沿った問題が出題されるため、しっかりと学べば試験の内容も決して難しくはないようです。また、不合格の場合でも別の指定日に再試験ができます。

サービス提供責任者

「サービス提供責任者」は、訪問介護事業所に設置が義務付けられている介護サービス提供の責任者のことを指しています。誰でもサービス提供責任者になれるわけではなく、一定の資格や研修課程を修了しなければなりません。

サービス提供責任者に求められる要件は以下のようなものがあります。

  • 実務者研修修了者
  • 介護福祉士
  • (旧課程)ホームヘルパー1級課程修了者

サービス提供責任者の取得難易度

難易度:-

サービス提供責任者は資格ではないため、資格取得に必要な試験があるわけではありません。上記の資格を取得し、経験やスキルが評価されれば、その役割を担うことができる存在として評価を受けることができるでしょう。

介護事務管理士

「介護事務管理士」は、介護保険を中心とした介護事務全般を担う資格です。介護保険の基礎から保険の請求業務までの知識を包括的に有する必要があります。WordやExcelなどのPCスキルを学ぶことで介護施設での事務業務に活かすことが可能です。

介護事務の資格には複数があり、資格を提供する団体によって学習内容や試験などに差があるようですが、習得できる技能の差はほとんどありません。

介護事務管理士の取得難易度

難易度:★★★

介護事務管理士の取得難易度は中程度です。標準受講期間は約1~4ヵ月程度で、正答率70%程度で合格することができます。

同行援護従業者養成研修

「同行援護従業者養成研修」は、移動が困難な視覚障害者の支援のための資格です。この資格の養成研修には、一般課程と応用課程の2種類あります。一般課程を修了すると視覚障害者の外出介助に従事することができ、応用課程を修了するとサービス提供責任者になることができます。

同行援護従業者養成研修の取得難易度

難易度:★

試験はなく、講座のカリキュラムをすべて修了することで取得できます。そのため取得難易度は低いといえるでしょう。

行動援護従業者養成研修

「行動援護従業者養成研修」は、知的障害者や精神障害・発達障害で日常的な行動が困難な方への行動支援をおこなうための資格です。以前は資格がなくても仕事に携わることが可能でしたが、法改正により現在は当資格の取得に加えて1年以上の実務経験が必要となりました。

行動援護従業者養成研修の取得難易度

難易度:★

指定された講座をすべて修了することで資格を取得することが可能です。

移動介護従業者(ガイドヘルパー)

「移動介護従業者(ガイドヘルパー)」は、視覚障害や全身性障害、知的障害で移動が困難な方向けに外出時の移動の介護をおこなうための資格です。他の介護系資格を保有している場合は最短2日で取得することができるため、介護職に従事する方はこちらも合わせて取得することをおすすめします。

移動介護従業者(ガイドヘルパー)の取得難易度

難易度:★

標準受講期間は約1ヵ月程度ですが、上記の通り最短2日程度で取得することができるため、難易度は低いといえます。

認定介護福祉士

「認定介護福祉士」は、介護福祉士の上位資格にあたる民間資格です。介護福祉士との違いは、より多様な利用者や環境へ対応できる知識やスキルが習得できる点にあります。介護の実務や実践力が身につくだけでなく、ケアの質を向上するための介護職員への指導スキルも証明することができます。

認定介護福祉士の取得難易度

難易度:★★★★

認定介護福祉士資格を取得するためには、以下の条件が必要です。

  1. 介護福祉士資格を保有
  2. 実務経験が5年以上
  3. 認定介護福祉士養成研修にて600時間の講義を受講

国家資格である介護福祉士の資格を保有しなければ認定介護福祉士の資格を取得できないため、難易度は他の資格と比較すると高くなります。

重度訪問介護従業者

「重度訪問介護従業者」は、障害程度区分4~6に該当する重度の肢体不自由者を日常的にサポートする介護サービスを提供するための資格です。

重度訪問介護従業者の取得難易度

難易度:★

重度訪問介護従業者養成研修の講習を受講すれば資格を取得することができるため、取得難易度は高くはありません。

難病患者等ホームヘルパー

「難病患者等ホームヘルパー」は、多様なニーズに対応することで難病患者等にホームヘルプサービスを提供するための資格です。

難病患者等ホームヘルパーの取得難易度

難易度:★

難病患者等ホームヘルパーには試験がありません。全カリキュラムを修了すれば資格を取得できるため、資格取得自体の難易度は高くはありません。

在宅介護インストラクター

「在宅介護インストラクター」の資格を取得すると、在宅介護に関する正しい知識が身につくため、在宅介護を受ける方々に対してゆとりをもった介護サービスを提供するスキルが身につきます。無理をせず心身共にゆとりを持つことで、長期的な介護を続けていくためのノウハウが身につきます。

在宅介護インストラクターの取得難易度

難易度:★

在宅介護インストラクターを取得するためには、所定のカリキュラムをすべて修了する必要があります。カリキュラム修了後に試験が設けられていますが、随時在宅で受験することが可能です。正答率70%以上が合格基準とされていますが、受験できる機会が多いため、取得しやすい資格です。

サービス介助士(ケアフィッター)

「サービス介助士(ケアフィッター)」は、介護を必要とする方に不安を感じさせずに介助をおこなうための安全な介助技術や心構えを身につけることができる資格です。介護を必要とする方に、自立した生活や生きがいを感じる生活を送っていただくためのサポートをします。

サービス介助士(ケアフィッター)の取得難易度

難易度:★

標準受講期間は1週間程度で、講座を受講することで資格を取得することができます。ただし、サービス介助士は3年ごとに更新する必要がある資格です。指定の期限内に更新手続きをおこなわないと資格が失効してしまうため注意が必要です。

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この記事では、介護職に従事する方におすすめの資格を紹介しました。

介護職の資格には、カリキュラムをすべて修了すれば取得できるものから国家資格まで、さまざまな資格があります。一つひとつの資格が介護職としてのスキルを高めることにつながるため、難易度やご自身の興味などに合わせて資格を取得していくことをおすすめします。

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