転職で確認したい介護職の退職金制度

皆さんがお勤めの介護施設には退職金制度はありますか？退職金は退職後の生活の安定のためにもあるとうれしい制度の1つではないでしょうか。転職のときにはぜひチェックしたい項目でもあります。そもそも退職金とはどのような仕組みで支払われるものなのか、介護施設の退職金制度についてご紹介します。

退職金とは。職場の退職金をどうやって確認したら良いのか

そもそも退職金とはどのようなものなのでしょうか。退職金は定年退職の時にもらえるお金だと思っている人もいるかもしれませんが、若い時に退職した場合でも職場に制度があれば勤続年数に応じて退職金はもらえます。しかし、退職金は福利厚生によって定められたものではなく、そのため介護職で退職金が出るか出ないかはその施設によります。退職金の支払いがなかったとしても違法にはならないのです。

そのため退職金が全くないという施設もあります。退職金が支払われる場合でも額はその施設によって大きく異なり、数万円程度の寸志のようなところから、勤続年数に応じて何十万円単位ででる会社まで様々です。

介護施設の退職金を確認する方法

退職金をもらうためにはその施設自体に退職金制度がある必要があります。介護施設の退職金制度としては、介護施設の運営が福祉法人の場合は独立行政法人福祉医療機構の「社会福祉施設職員等退職手当共済制度」を利用している施設がほとんどです。
その他には営利法人、非営利法人問わず都道府県の民間社会福祉施設の「従事者共済会」を利用している場合もあります。施設によっては独自の退職金制度を設けているところもあるようです。
施設の退職金について確認する方法は2つあります。

就業規則を確認する

就業規則には退職金制度についての記述があります。
金額や退職する際にどのタイミングでもらえるかなど、退職金にまつわることを確認できるため、一度確認してみるのが良いでしょう。
就業規則が変わった場合は退職金に関しても規則が変わる場合があるため、就業規則の変更があった場合はその都度確認するのがおすすめです。

給与明細を確認する

退職金は毎月の給料から少しずつ天引きされています。
退職金掛金に企業年金掛金、確定給付掛金などの欄がある場合は職場に退職金制度があるということです。
天引きをされていることに不満がある人もいるかもしれませんが、将来自分がもらえるお金のため、積み立て貯金のような気持ちでいると良いでしょう。

退職金のしくみとは。施設ごとに異なるしくみをご紹介

退職金制度といっても大きく分けると2つの制度があります。

退職金一時金制度

職員が定年や自己都合で退社する場合に一定のまとまった金額を退職時に支払う制度のことです。
額は就業規則による退職金規程で定められた内容や労働協約に基づいて支給されます。

退職年金制度

退職後に老後の生活を支えるために分割で支払われる退職金のことです。
確定給付企業年金や確定拠出年金（日本版401k）などの制度もあり、それらに変更する施設もあります。

定年時の退職金には退職金一時金制度と退職年金制度を併用する施設もあります。
退職金の算出方法は施設によって異なり、下記のような方法が一般的です。

■ 一時退職金の算出方法
・ポイント制（退職金ポイント×ポイント単価）
・勤務年数に応じた一定額
・退職金算定基礎額×支給率
・退職金算定基礎額×支給率＋一定額

ポイント制とはその職員が保有している資格、勤続年数、日頃の働きぶりなどを元にポイントにして「蓄積されたポイント数×ポイント単価」を基準に退職金を算出する方法です。
退職金算定基礎額とは退職金を計算するときに元になる金額のことを言います。
大体の場合は基本給に一定率をかけ合わせたものや、基本給そのままが基準になります。

退職金制度について転職の時に必ず確認を

長く勤務することを考えたら退職金は必要です。特に定年退職まで長く働くことを見据えて介護転職をする場合はマスト条件といえるでしょう。
転職するときは退職金のあるなしを確認することをおすすめします。
また面接の時にも長く働きたいこと、そのため退職金の詳細を確認したいことを伝えると就職した後のミスマッチを防げるのではないでしょうか。

退職制度のある介護求人情報

例）求人情報を探す際に「退職金制度あり」という求人を探すという方法もあります。
退職金がある施設なので応募がしやすいですね。

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