介護職は未経験や主婦のパートでも始められる？未経験の可否や応募する時のポイントを解説

「介護職に興味があるけれど未経験や主婦のパートでもできるのかな？」とお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。この記事では、そのような疑問をお持ちの方の悩みを解消します。ぜひ最後までご覧ください。

介護職は未経験や主婦のパートでも問題なく始められる

介護職は未経験や主婦のパートでも問題なく始められます。今後、介護職として働きたいとお考えの方向けに、介護業界の現状と主な仕事内容についてお伝えします。

介護業界の現状

介護職未経験でも十分チャンスあり。右肩上がりの介護業界

日本の総人口に占める高齢者の割合は1985 年は10％だったのに対し2005年には20％を超え、2021 年は29.1％と顕著に増加しており、これからますます高齢化が進むと予想されています。これに伴い、介護現場での求人も増加傾向にあります。

業界規模も右肩上がりで推移しています。2000年に介護保険法が施行されるまで、介護サービスの担い手は主に市町村などの公的団体が中心でしたが、施行後は民間企業も参入できるようになりました。

厚生労働省の資料によると、介護業界の市場規模を示す「介護保険の総費用」は2000年に3.6兆円、2013年には9.4兆円となっており、2025年にはその２倍以上となる21兆円になると見込まれています。介護業界はまだまだ新しい業界で、成長産業として期待されています。

介護職は未経験でも必ず採用される？

人手不足とはいえ、誰でも介護職として採用されるわけではありません。介護業界にはかつて、介護の仕事をよく知らないまま入職した人がすぐに離職してしまうという問題が多く見られた時期がありました。

現在は人材定着を図るためにさまざまな取り組みが行われていますが、応募する際には採用側が「すぐに辞めてしまわないか」といった点を重視して応募者を見ていることを意識しましょう。

また、未経験者や主婦の方が介護職を希望する場合は「なぜ介護の仕事をしたいのか」という思いを掘り下げて志望動機を明確にすることが重要です。

介護職で未経験や主婦のパートでも働ける場所

介護職は基本的には未経験や主婦のパートでも働くことができます。しかし、即戦力を求めており未経験者を教育する余裕がない事業所で働くことは難しいでしょう。

未経験や主婦の方が介護職を希望する場合には、「未経験者や主婦のパートOK」の求人を探すことになります。比較的規模の大きい介護施設は新人教育にも人員を割く余裕があるため、未経験や主婦の方でも働きやすい環境があります。

また、介護に関する資格を持っていなくても、資格取得支援制度で働きながらステップアップできる事業所もあります。

介護職未経験者や主婦でパートの場合の仕事内容

未経験や主婦の方で介護職に就く場合、どのような仕事から始めるのかイメージしにくいという人もいると思います。事業所の運営方針によって異なることもありますが、入職してすぐの時期は以下のような先輩職員のサポートをすることが多いです。

施設利用者の顔と名前を覚える

まず施設利用者の顔と名前を覚えるところから始めます。少人数の施設であれば顔と名前が一致するようになるまで時間はそれほどかかりませんが、利用者の数が多い施設は苦労するかもしれません。

清掃

利用者が気持ち良く過ごせる環境作りのため、毎日の清掃は欠かせません。一般的な清掃と同様、掃除機やモップ、雑巾などを使い、施設内のトイレや洗面所、床を中心に清掃を行います。

食事の配膳

介護施設では利用者それぞれの心身の状況に応じた栄養管理がなされており、食事形態も異なります。そのため、利用者一人ひとりの食事を間違いなく配膳することが求められます。座席表などを見ながら配膳をしますが、利用者の顔と名前が一致していないうちは時間がかかる業務かもしれません。

リネン交換

寝具全般をリネンといい、シーツや枕カバーを交換することをリネン交換といいます。利用者が毎日使用するベッドで床ずれを起こすのを防ぐためにも、ベッドシーツを綺麗に張る必要があります。利用者が毎日気持ちよく入眠するためにもリネン交換は大切な業務です。

介護職未経験者や主婦のパートでも夜勤はある？

利用者が入居する介護施設は24時間体制で運営しているため夜勤の業務があります。夜勤をするためには相応の知識や経験が必要となるため、入職していきなり夜勤に入ることはあまりありません。

入職直後は日勤で勤務して基本的な業務を習得する期間が設けられ、３ヵ月～半年ほどで夜勤に入る事業所が多いようです。

介護職未経験者や主婦のパートの方が最初に取得したい資格

「介護職員初任者研修」は介護職の入門資格といわれています。利用者の日常介助（食事、入浴、排泄など）や生活援助といった基本的な介護知識やスキルを身につけることができ、計130時間の講義と介護演習の研修があります。

実務者研修、介護福祉士などの資格取得への大きなステップにもなります。研修を受けるための要件は定められておらず、学歴や年齢に関係なく誰でも受けることができます。

介護職未経験でも応募可能なお仕事はこちら

介護職未経験者や主婦のパートの方が知っておきたい雇用形態別働き方

介護職として働く際の雇用形態はさまざまです。ここでは、雇用形態ごとにどのような働き方をするのか解説していきます。

介護職の正社員

介護職では未経験や無資格、主婦の方であっても正社員として就くことが可能です。定年まで長く働くことができる安定した雇用形態であることに加え、通常は社会保険などの福利厚生が充実しています。

１日8時間の週5日勤務がほとんどで、施設にもよりますが多少の残業があり、規模の大きな施設であれば転勤を命じられることもあります。一方で、昇給や昇格があり、能力に応じてリーダーや施設長などにキャリアアップすることができます。

介護職の契約社員

介護現場の契約社員は即戦力として求められることが多くなっています。そのため資格や実務経験が必須条件となることが多く、未経験や主婦のパートから契約社員として雇用してもらうのはハードルが高いでしょう。

正社員と比べると業務内容が限定される反面、転勤がない場合が多く、自分の生活に合わせた働き方が可能です。契約は一定期間で更新されますが、勤務日数は正社員と同じでボーナスや退職金がないケースが多いため、正社員への登用がある施設かどうかもチェックしてみましょう。

介護職の派遣社員

派遣社員は介護施設ではなく派遣元である派遣会社と契約を結び、各施設へ派遣されて働きます。週２日からフルタイム勤務まで、さまざまな勤務形態があります。

派遣社員の時給は他の雇用形態に比べて高めに設定されており、早出や残業がないなど働き方の縛りが少ないケースが多いため、兼業や副業をしたい人に向いています。ただ、契約社員と同様、賞与や退職金はなく契約期間が決まっているため、継続的に働くことができる保証がない点がデメリットです。

介護職のパート・アルバイト

パート・アルバイトは多くの場合時給制で、扶養内で働いたり長時間働いたりと自分に合ったスタイルで働くことができる点が魅力です。そのため、子育てをしながら短時間勤務で介護の仕事をしている人も多くいます。

一方で賞与や退職金などがなく、一週間の所定労働時間によっては社会保険や雇用保険の適用を受けられないというデメリットもあります。

介護職未経験の方が仕事を探す時のポイント

介護職未経験で介護の仕事を探していると「とりあえず応募してみよう」と考える方も少なくありません。しかし、仕事やパートを探すときや応募する前には、確認すべきポイントがいくつかあります。ここでは、介護職未経験の方が押さえておきたいポイントについて解説します。

研修制度は整っているか

仕事を探す際、特に未経験者や主婦の方は介護の基礎から指導してもらえる研修が用意されているかどうかをチェックしましょう。職場での実務研修だけでなく、外部講師を呼んで研修を行っているかどうかもチェックすべきポイントです。

また、自分の将来像を見据えて段階的に成長できる環境が整えられているかも重要です。例えば資格取得支援制度がある施設では未経験や主婦の方でも仕事をしながら資格取得を目指せるため、求人の段階で確認しておくと良いでしょう。

ビジョンが明確な事業者か

今後ますます需要が増えていくであろう介護業界ですが、勤務する事業者がビジョンをしっかり持って運営しているかどうかを知ることは大変重要です。

その場しのぎの運営ではなく、5年後、10年後、20年後にどのような組織でありたいか明確な展望を持った事業所だと、スタッフの共感も得られ、良い人材が集まりやすい傾向にあります。事業所のビジョンに共感できると感じたらぜひその求人に応募してみましょう。

適切な待遇が設けられているか

待遇の良し悪しは、人によってとらえ方が異なる部分もあります。例えば職場の近くに住んでいる人であれば、通勤が楽ということが待遇の良さと感じるでしょうし、きれい好きな人であれば、清潔感あふれる職場で働けることが良い待遇だと感じるかもしれません。

このような主観的な目線ではなく、客観的に見て待遇が適切であるか見極めるためのポイントを以下でご紹介します。転職で失敗しないためにもぜひチェックして下さい。

給与や手当が適当であるか

生活する上で、給与はとても重要です。給与が自分の生活を維持するために納得のいく金額であるかどうかを確認しましょう。賞与や各種手当の支給の有無も仕事を続けていく上でのモチベーションに関わりますので、求人票でチェックしましょう。

キャリアアップ制度があるか

特に正社員として入社する場合には、資格取得などを支援するキャリアップ制度があるかどうかも重要となります。

未経験で入社しても、資格を取り勤続年数を重ねれば年収も高くなり、成長を実感できるでしょう。仕事を続けるモチベーションにもつながるため、この点もあらかじめチェックしておきましょう。

勤務体制はどのようになっているか

給与額はもちろん大事ですが、一番大切なのは自身の健康です。健康な身体なくしては充実した職業生活を送ることは困難になります。そのため、無理なく働ける勤務体制になっているかを確認しましょう。

働き方改革の一環として、企業には「勤務間インターバル制度」の導入が努力義務とされています。勤務間インターバルとは、1日の勤務が終了してから次の出社までの間に11時間以上の休息時間を設けることをいいます。実現されることで労働者の過労死を防ぎ、健康に働き続けることができると期待されています。

夜勤が1ヵ月にどのぐらいあるかもポイントです。健康であり続けることは、あなただけではなくあなたの家族にとっても大事なことです。

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介護職未経験の方や主婦の方の志望動機の書き方

未経験や主婦の方で介護職を希望する場合、志望動機がしっかりしたものでなければ面接に通るのは難しくなります。ここでは、採用されるための志望動機のポイントについて事例を交えながら解説します。

介護職未経験の方や主婦の方が志望動機の考える時のポイント

志望動機を考える際には、以下のポイントを意識するようにしましょう。

なぜ介護職を選んだのか

介護職を志望するに至るまでには何かのきっかけがあったはずです。「家族の介護をして、とても感謝されてうれしかった」「介護現場で活躍する介護士をテレビ番組で観て憧れた」といったような自分の実体験やなりたい将来の自分像を臨場感を持って説明できると、相手の共感も得られやすいでしょう。

なぜここの施設に応募したのか

採用担当者は、「数多くある介護施設の中で、なぜうちに志望したのか」という理由を知りたがります。これに対しても明確な答えを持っておきましょう。単に「家から近いから」などということでは説得力に欠けます。おすすめするのは、応募前に施設見学等をしておくことです。

そうすることで「施設見学に参加したときに職員さんがとてもいきいきと楽しそうに仕事をされているのを見て、私もここで一緒に働き利用者さんのサポートをしたいと思いました」といった説得力のあるアピールができます。

採用後にはどのようなビジョンを持っているか

面接では、「入社して3年後、5年後、10年後にどうなっていたいか」という質問もよくあります。介護職で自分のキャリアをどう描いていくか、面接の前にあらためて考えてみましょう。さまざまな資格を取得してキャリアアップし、仕事の幅を広げて楽しく働いている未来の自分を想像してみましょう。

志望動機を書く時の注意点

単純な志望動機では、採用担当者に思いがしっかりと伝わりません。志望動機を書く際には以下の点に注意しましょう。

自分の希望を前面に出しすぎない

志望動機で自分の希望を前面に出しすぎると面接官からの印象が悪くなることがあります。

例えば志望動機に「デイサービスのみを提供しているので、夜勤がなく働きやすいと思い志望しました」と書いたとすれば、面接官は「夜勤がないことに魅力を感じただけで、うちでなくてもよいのでは？」と感じるかもしれません。

このような自分の希望だけを強調する志望動機はマイナスの評価につながりかねないので、避けるようにしましょう。

研修や教育の制度があることを志望動機としない

入社後に研修等があること自体は喜ばしいことではありますが、それを志望動機にするのは避けましょう。「研修が充実しているため応募しました」と書くと、最初から研修頼みで自主性のない人という印象を与えかねません。

未経験や主婦の方でも「おんぶにだっこ」を期待する姿勢は見せず、あくまでも自主性を全面に出すような志望動機にしましょう。

未経験者や主婦の方が志望動機を書く時の例

これまでのポイントや注意点を踏まえ、どのような志望動機を書けば良いのか具体例を２つご紹介します。

未経験者や主婦の方向け：志望動機1

私の祖父は以前、介護が必要になり介護施設に入所していました。それまで元気だった祖父は施設に入所することが決まると落ち込んで見えましたが、入所後しばらく経ってから訪問すると笑顔で楽しそうに過ごしていました。それは介護施設のスタッフの方が祖父に寄り添って日常生活のサポートをしてくださっているおかげだと知りました。

このことをきっかけに、利用者本人だけでなく家族の負担も軽減し、利用者の生活に彩りを与える介護職員という職業に関心を持つようになりました。私も利用者やご家族をサポートし、喜んでもらえる介護職員になりたいと思い、志望いたしました。

未経験者や主婦の方向け：志望動機2

私は学生時代に介護施設でボランティアをした経験があり、レクリエーションに参加したり利用者の方に食事の配膳をしたりしました。その時の利用者の方の笑顔がとても印象的で、人に喜んでもらえる仕事に就きたいと思う大きなきっかけになりました。

現在は飲食業界で接客の仕事をしており、お客様に喜んでいただけるよう真心を込めてサービスを提供しています。お客様の中にはご高齢の方も多くいらっしゃり、中には杖をついている方や車椅子でご来店される方もいらっしゃいます。

そのような方々と接する中で、もっと高齢者のお役に立てる仕事がしたいと思い、介護職を志望いたしました。介護職は未経験ですが、学生時代のボランティアの経験や現職の実務経験を活かしたいと考えています。

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介護職未経験の方や主婦の方の求人の探し方

介護職未経験者や主婦の方でも活躍できる求人はどのように探せば良いのでしょうか。ここでは、求人媒体の種類と効率的な介護求人の探し方を解説します。

求人誌

求人誌はさまざまな職種の求人が掲載された冊子です。コンビニやスーパーに置かれており、無料で手に入れることができます。手軽に手に入れられる反面、発行部数に限りがあることや情報が更新されないなどの欠点もあります。

求人サイト

インターネット上の求人サイトには、国が運営しているサイト（ハローワーク）と民間が運営しているサイトがあります。ハローワークに申し込むにはハローワークに出向いて紹介状を発行してもらう必要がありますが、民間の場合にはインターネット上で応募ができるため利用者が増えています。

両者ともさまざまな職種の求人が掲載されているため、介護職に限定して仕事を探している人にとっては使いにくい面もあるかもしれません。

介護求人専門サイト

インターネット上の求人サイトには、介護施設の求人に特化したサイトもあります。「介護求人ネット」もその一つです。

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未経験からの介護職への転職に失敗しないためにも、介護職の求人を豊富に取り扱っている介護求人ネットをぜひ利用してみてください。

介護職未経験でも応募可能な求人情報

最後に介護職未経験の方でも応募可能な求人情報を、エリア別にご紹介します。お住まいのエリアにはどのような求人があるのか、ぜひ確認してみて下さい。

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