残業なしの介護求人ってあるの？

介護の求人を探す際に「残業なし」を基準に選ぶ方もいることでしょう。ですが、介護は残業の多さも取り上げられる業界であり、残業なしの仕事を探す場合は実態も含めて確認したうえで応募することが大切です。ここでは、実際の調査結果などをもとに介護業界の残業事情について紹介します。

残業なしの介護求人もある

介護の求人を見ると、「残業なし」と明記されたものが多々あります。
訪問介護やデイサービスでの介護、ケアマネージャーなど募集されている職種も幅広く、正社員やパート問わず「残業なし」の条件を提示しているため、自身に希望に合った求人を見つけやすいと言えるでしょう。

ただし、注意したいのが介護施設の実態と異なる可能性がある点です。
施設によっては人手不足が原因で一時的に残業が発生していたり、時間外に会議が設けられたりなど、必ずしも残業なしの条件が守られているとは限りません。

そのため、残業なしと書かれた介護求人に応募する際には、実際の労働環境まで見極める必要があります。面接時には職員の雰囲気や人数などを確認し、働きやすい環境かどうか細かくチェックするようにしてください。

介護職員の約3割は残業なしという調査結果も

介護の求人を検討する際知っておきたい、介護業界における実際の労働状況はどのようになっているのでしょうか。

たとえば全国労働組合総連合が2018年9月に実施した『介護労働実態調査』では、下記のような調査結果が出ています。

・時間外労働（＝残業）がないと回答した人が32.3%
・あると回答した人では「5時間未満」の割合が22.7%で最も多い

特定の月に限った調査結果ではありますが、実際に残業がなかった人は約3割に上り、同調査によると前回調査時よりも残業時間が減少している傾向にあるとのことです。

つまり、実際の調査からも残業なしを実現している施設があることがわかります。

ただ一方で残業が発生している施設が約7割と半分以上を占めることも事実です。また、残業に限らず勤務時間よりも早めの出勤が求められるところもあります。
残業なしと書かれた求人であっても、やむを得ず残業した場合にどのような対処をしているのか面接時に質問してみるとよいでしょう。

参考：介護労働実態調査 報告書 | 全国労働組合総連合

残業時間の削減を目指した活動もチェックポイント

多忙かつ人手不足と言われる介護業界ですが、さまざまな取り組みにより残業時間の削減を目指している企業もあります。
取り組み内容は方針などによって異なり、たとえば下記のような活動があります。

・残業を事前申告制にする
・惰性で行っていた会議や研修をなくし、必要なものだけに絞る
・残業が多い従業員に面談を行い、徹底して意識改革を図る
・機器の導入などを行い、仕事の効率化に取り組む
・職員の状況を見える化し、引継ぎの円滑に行う

上記のような取り組みを行うことで残業なしを実現し、離職率を4分の1以下にまで引き下げた企業もあります。もちろんすべての企業が残業なしに向けて積極的に行動しているわけではありませんが、「介護＝残業が多い」という状況は改善されつつあると言えるでしょう。

残業なしを実現している介護求人を見つけるのは難しいと思うかもしれませんが、「介護求人ネット」で探してみると意外と豊富にあります。

まずはお住まいの地域などで条件を絞り、「残業なし」と書かれた求人を探してみるのもおすすめです。求人の中には1日3時間以上、土日祝日は休みなどさまざまな条件があるので、「残業なし」も含めてご希望に合ったものを探しやすいでしょう。

⇒介護求人ネット「残業なし」の求人一覧

また、探している求人情報から自分に合った求人を探してほしい場合は、プロによる転職相談も実施していますので、お気軽にお問い合わせください。